もっとパソコンを活用しよう - エクセルの豆知識(便利なエクセル関数)

エクセル関数は便利なんだろうけど、「いっぱいありすぎて覚えられない!」
なんて話をよく聞きます。そりゃぁ関数のスペルから引数の内容、順序までをすべて覚えるのは、はっきり言ってムリです。
(まぁ、Microsoftオフィシャル試験取得を目指す人やマニアックな人は頑張って覚えて下さい。)
それ以外の人は自分が使いたい関数の使い方だけを必要な時にヘルプで調べれば良いのです。
でも、どんな関数があるのかくらいは知らなければ、何かしたい時にどの関数を使えば良いのか見当がつきません。
だから、「こんなことがしたい時にはこんなエクセル関数を使えば便利です!」という使用例をいくつか作ってみました。

細かいところまで覚える必要はまったくありません。
「エクセルでこんなことが出来るんだなぁ」というのが記憶の片隅に残れば十分だと思います。
使用例を一日一項目ずつでも良いので眺めて見てください。
きっとあなたの仕事の手助けをしてくれる関数を見つけることが出来るでしょう。

ここでは私がよく使う関数や、「これは知ってると便利!」という関数をご紹介していきます。

エクセル関数の使用例

<数える> <日付・時刻> <計算する> <判定する> <検索する>

エクセル関数(数える)

空白の数をカウントするには

エクセル関数<COUNTBLANK(範囲)>
範囲 検索したい範囲を指定します。
戻り値 空白セルの数を返します。

空白以外の数をカウントするには

エクセル関数<COUNTA(範囲)>
範囲 検索したい範囲を指定します。
戻り値 空白でないセルの数を返します。

条件と一致した数をカウントするには

エクセル関数<COUNTIF(範囲,条件)>
範囲 検索したい範囲を指定します。
条件カウントしたい条件を指定します。
戻り値 条件と一致するセルの数を返します。

例:出勤簿を作成

エクセル関数(日付・時刻)

日数を計算するには

エクセル関数<DATEDIF(開始日,終了日,単位)>
開始日 計算したい始まりの日付を指定します。
終了日 計算したい終わりの日付を指定します。
計算の単位 どんな単位で計算したいかを指定します。
「"Y"」:年数
「"M"」:月数
「"D"」:日数
戻り値 計算結果(年数、または月数、または日数)を返します。

例:年齢を計算部屋タイプと宿泊日数から料金を自動で計算


日付から曜日の数値を取得するには

エクセル関数<WEEKDAY(シリアル値,種類)>
シリアル値 判定したい日付を指定します。
種類 どんな種類で数値を取得したいかを指定します。
「1(または省略した場合)」:1 (日曜) ~ 7 (土曜)
「2」:1 (月曜) ~ 7 (日曜)
「3」:0 (月曜) ~ 6 (日曜)
戻り値 判定結果 1 (月曜) ~ 7 (日曜) 、または0 (月曜) ~ 6 (日曜) を返します。

例:複数の表を使い分け

エクセル関数(計算する)

数値を指定した桁数にするには

エクセル関数
四捨五入<ROUND(数値,桁数)>
切り上げ<ROUNDUP(数値,桁数)>
切り捨て<ROUNDDOWN(数値,桁数)>
数値数値を指定します。
桁数桁数を指定します。
戻り値 計算結果を返します。

例:数値を丸めて表示


フィルタ機能で抽出しているデータだけを計算対象とするには

エクセル関数<SUBTOTAL(集計方法,範囲1,範囲2・・・)>
集計方法 集計に使用する関数を指定します。
「1」:AVERAGE関数
「2」:COUNT関数
「3」:COUNTA関数
「4」:MAX関数
「5」:MIN関数
「6」:PRODUCT関数
「7」:STDEV関数
「8」:STDEVP関数
「9」:SUM関数
「10」:VAR関数
「11」:VARP関数
範囲1~・・・ 集計したいリストの範囲を指定します。(最大29個)
戻り値 フィルタ機能で抽出されたデータだけの計算結果を返します。

例:経費の計算


配列と配列の掛け算した合計を計算するには

エクセル関数<SUMPRODUCT(配列1,配列2,配列3・・・・・)>
配列1~・・・ 配列を指定します。
※それぞれの配列要素数は同じであること。
戻り値 計算結果を返します。
掛け算した合計???意味解らないですよね。
これは例を見るのが一番↓

例:荷物の重さを計算担当者毎の売上げを表示

エクセル関数(判定する)

ある値が条件と一致するかを判定するには

エクセル関数<IF(論理式,真の場合,偽の場合)>
検査範囲判定条件を記述します。
真の場合条件が正しい場合の値または式を指定します。
偽の場合条件が正しくない場合の値または式を指定します。
戻り値 真の場合の値(式の結果)、もしくは偽の場合の値(式の結果)を返します。

例:家計簿を作成納品書を作成手作りケーキの原価計算

複数の式(最大30個)の真偽を判定するには

エクセル関数<OR(論理式1,論理式2,論理式3・・・・・)>
論理式1~・・・ 式を記述します。
戻り値 指定された論理式のうち一つでも真(TRUE)の場合は真(TRUE)を返します。そうでなければ偽(FALSE)を返します。

例:出勤簿を作成複数の表を使い分け


エクセル関数<AND(論理式1,論理式2,論理式3・・・・・)>
論理式1~・・・ 式を記述します。
戻り値 指定された論理式のうちすべてが真(TRUE)の場合は真(TRUE)を返します。そうでなければ偽(FALSE)を返します。

エクセル関数(検索する)

あるリスト内の一致する相対的な位置を検索するには

エクセル関数<MATCH(検査値,検査範囲,照合の型)>
検査値検査する値を指定します。
検査範囲検査する範囲を指定します。
照合の型 「-1」検査値で指定した値以上の最小値が検査されます。検査するデータは降順であること。
「0」検査値で指定した値のみ検査されます。検査するデータは昇順、降順を問いません。
「1」検査値で指定した値以下の最大値が検査されます。検査するデータは昇順であること。
戻り値 検索された値のインデックスを返します。

例:部屋タイプと宿泊日数から料金を自動で計算


あるリスト内の一致するデータ情報を検索するには

エクセル関数<LOOKUP(検査値,検査範囲,対応範囲)>
検査範囲に含まれる検査値を検索し、対応範囲の値を返します。
検査値検査する値を指定します。
検査範囲検査する範囲を指定します。
対応範囲検査する範囲に対応する範囲を指定します。
戻り値 検査範囲に含まれる検査値と同じインデックスの対応範囲の値を返します。

エクセル関数<VLOOKUP(検査値,範囲,列番号,検索の型)>
エクセル関数<HLOOKUP(検査値,範囲,行番号,検索の型)>
範囲の先頭列(行)に含まれる検査値を検索し、指定列(行)の値を返します。
検査値検査する値を指定します。
範囲調べる範囲を指定します。
検索の型に「1」を指定した場合は必ず昇順に並び替えること。
列(行)番号範囲の左端(上)からの列(行)番号
検索の型「0」一致する値だけを検査する場合。
「1」検査値を区分(以上、未満)で検査する場合。
戻り値 範囲の先頭列(行)に含まれる検査値と同じ行(列)の指定列(行)番号の値を返します。

例:確定申告時の税額計納品書を作成部屋タイプと宿泊日数から料金を自動で計算複数の表を使い分け


複数の値(最大29個)から1つの値だけを選択するには

エクセル関数<CHOOSE(インデックス,値1,値2,値3・・・・・)>
インデックス 何番目の値を選択したいか指定します。
値1~・・・ 値、またはセル位置、配列などを指定します。
戻り値 インデックスで指定された値を返します。
これも読むだけじゃ意味解らないですよね。
そういうときは例を見るのが一番↓

例:数字入力だけで性別表示複数の表を使い分け